「アイドリングストップ」という言葉をご存知でしょうか。基本的に車はエンジンをかけてからエンジンを切るまで、ずっと内燃機関が回り続けるものでした。「エンジンを回す」ということは、燃料であるガソリンが中で燃焼しているということです。ガソリンが燃焼すると、当然ガソリンは消費されます。ガソリンが燃焼すると当然排気ガスが発生します。排気ガスには温室効果ガスが含まれていて、排出した分だけ地球の環境に害を与えるのです。
「アイドリング」とは、車が動いていないのにエンジンを回すことです。つまり、内部で燃焼しているエネルギーは動力に還元されないということです。「無駄な燃焼」と言ってもいいでしょう。
その「無駄な燃焼」は、どのようなときに起こっているのでしょうか。それは実に様々なときに起きています。車を運転しているときを想像してみてほしいのですが、状況によっては運転中にはこの「アイドリング」をしている状態の方が多い場合もあります。例えば状態中の道路交通法では明らかに走行している状態よりも提出している時間の方が長いでしょう。アイドリング状態と走行状態では確かにガソリンの燃焼する量が違い、アイドリング中はエンジンを回すための最小限の消費になっていますが、それでも「走行」に還元されない燃焼であることは確かです。
ですから、ガソリンを無駄にしないようにするためには、まずガソリンの燃焼エネルギーをすべて「走行」のために使うということが挙げられます。それ以外の状態では「ガソリンを消費しない」、つまりエンジンを回さないということが望ましいのです。そのようにしておけば無駄な燃焼を抑えることができ、結果的に排気ガスの削減にもつながります。排気ガスを出さないということは、ガソリンを節約するということです。無駄を省いて効率的に燃料を消費することが、私たちドライバーのお財布にも優しく、さらには環境のためにもなるのです。
アイドリングストップは現在では当たり前のように実践されています。街のバスに乗ってみるとわかると思います。交差点などで停車するバスはエンジンを回していません。交差点で停車した際に一時的にエンジンを切り、再び走行する直前にエンジンをかけています。ですから、当然ながら交差点で停車したバスからは、エンジンの音は聴こえてこないのです。
この「アイドリングストップ」はどのような車でも取り入れればいいはずのものです。ですが、ドライバーであれば実感すると思うのですが、アイドリングストップを「手動」で行おうとするととても手前なのです。ただでさえ集中が必要な「運転」の操作の中に、このアイドリングストップが加わるだけで一気に運転は煩雑になります。「とっさに動けないかもしれない」という不安もあります。そのような背景から、やはりアイドリングストップにはそのための専用機構が必要です。
ハイブリッドカーは当然ながらこの理にかなったものです。ハイブリッドカーの場合はアイドリングストップではなく、「燃費の悪い時にはストップ」というものがほとんどです。ですから、燃費の悪い時にはガソリンを消費しません。エンジン自体が回っておらず、「モーター」が回っています。そのため、ハイブリッドカーはとても静かに走ります。
アイドリングストップの先を行くハイブリッドカーは、まさにエネルギーを「無駄にしない」のです。