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ガソリンはいつか枯渇する!

発電方法があります。世界にはまだ発掘されていない油田があります。それは確実です。新しい油田を発掘できれば、一時的に化石燃料の枯渇問題は遠ざかるように見えます。ですが、いくら新しい油田を見つけても、確実に化石燃料は枯渇します。原油をはじめとする化石燃料は、「その名」通り「化石」のように長い年月をかけて地下奥深くで醸成されていったものだからです。もちろん地球上の化石燃料は「有限」です。それを私たちが採掘し、今大量に消費しています。当然、何億年という時間をかけて生成されたものですから、新たな燃料は油田には補充されません。使用すればその分だけ、減ります。

まだ人が手をつけていない油田があったとして、それを採掘できたとしても、新たな資源を食いつぶしはじめるということです。燃焼させて消費した分だけ、化石燃料は地球上から姿を消します。燃焼した結果環境に悪影響を与えるスモッグに生まれ変わり、大気を漂います。再び雨となって地上に降り、油田に戻っていくようなことはありません。「燃焼」してエネルギーとして利用した時点で、本質が変わってしまうからです。これが「水分」とは違う点です。地球上の「水」は閉じた環境の中で循環しながら、その総量は変わりません。私たちが水に恵まれた環境で過ごしているのは、閉じた環境系で水分が形を変えながら循環しているからです。

ですが、エネルギーとして利用する「化石燃料」は違います。「燃焼」という化学変化を通じて私たちはそれをエネルギーとして利用しています。確実に「消費」しているということです。ですから、化石燃料はいつか枯渇します。それが私たちの生きている時代ではなくても、いつか人類は化石燃料がなくなる瞬間に立ち会わなければいけません。

現代の私たちは、この化石燃料をエネルギーとして利用することで発展してきました。車などの動力源としてはもちろん、「電気」を作り出すための燃料としても広く使用されています。「ガソリンがなくなれば電気で」とシンプルに考えられないのはこのためでもあります。車が走るガソリンがなくなれば、電気を発電する燃料もないのです。

たしかに発電手段は化石燃料を用いた火力発電だけではありません。原子力をはじめとしてさまざまな発電方法があります。ですが、原子力以外の発電方法は「自然エネルギー」を利用したものです。それらは確かに「クリーン」なエネルギーですが、それだけでは現代文明を支えるほどの電力をまかなえません。最有力とされていた原子力は、現在その存在の是非が問われている状態です。これでは火力発電からは抜け出せません。

化石燃料はいつか枯渇するのに、代替エネルギーがない。それが現在私たちがおかれた状況です。さまざまな技術が開発され、試されていますが、利便性やコストの面で実用化されることが難しいままのものも数多くあります。

その中で、車単体で発電し、燃費の悪い部分をサポートするという「ハイブリッドカー」は唯一実用化された新しい技術です。車社会全体が「燃費」を良くすることで、環境とガソリンの消費量への影響は確実にあります。変化の途上である今だからこそ、広く浸透した技術。それが「ハイブリッドカー」なのです。

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