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「走り好き」にも合う?

ハイブリッドカーは燃費を劇的に改善するために、低速度走行、つまり走りはじめや微速で進まなければいけないようなときに「電気モーター」に切り替えます。低速度の際は電気自動車状態ということです。車が「ガソリン」で走っていたのには理由があります。それは自動車のような大きな重量を移動させるために必要なエネルギーは「ガソリンでしか出せない」からです。電気はある意味でガソリンよりも早く普及しましたが、「電気自動車」ではなくより大きな「馬力」を生み出せる「ガソリンエンジン」によって自動車が開発された理由はそのような背景があります。

「車で走ることが好きな人」は、車のなにが好きなのでしょうか。さまざまなタイプがいると思います。自由にどこまでも、好きなルートで走りたいという人もいれば、エンジンを唸らせながら爆音を轟かせ、スピードのスリルを楽しみたいという人もいるかもしれません。

スピードのスリルを味わいたい、楽しみたいという人は、趣味でサーキットなどに走りに行くのであればいいのですが、公道でそれを実現させようとするとあまり健全とはいえません。交通法規上も、公道でスリルが味わえるほどのスピードは出せませんし、道路は不特定多数の人が行き交うものです。それも車だけではありません。自転車も走れば歩行者もいます。そして子供からお年寄りまで、さまざまな人が行き交います。そのような中で「スピードのスリル」は絶対に味わえません。

どちらにしても、そのような「唸るエンジン音」はハイブリッドカーでは味わえません。「エンジンをうならせる」ようなことは燃費が良いとはいえないためです。「エンジンの音が好き」という人は、もしかするとそのような点でものたりなさを感じるかもしれません。

そして、走行をはじめる瞬間も、滑らかではあるもののガソリン車のような馬力を感じさせることは少ないでしょう。スポーツカーのような、「カツン」と感じる走りだしはハイブリッドカーには求められません。ですから、車に対してそのような感覚を求める方は、もしかするとハイブリッドカーが「ものたりない車だ」と感じるかもしれません。

それは「好み」ですから、なんとも言えない点ではありますが、「車が必要な理由」を考えてみましょう。そして、現在の地球環境と、未来の情勢を想像してみましょう。いつかはなくなるとわかっているガソリン、そして地球温暖化によって発生する弊害の数々・・・。それでもまだ「ガソリンエンジンでないといけない」と豪語できるでしょうか。

ドライバーだからこそ、環境のことを考える「責任」があるのです。いつも温室効果ガスを排出してしまっているからこそ、考える必要があるのです。世の中の車すべてが、排気ガスを出さなくなれば、またクリーンになれば、今世界的に懸念しているようなことが解決するかもしれません。

「車が好き」がというのは「好み」ですから、誰も何もいいようがありません。ですが、地球環境は地球に住むすべての生き物が共有しています。その中で、「排気音がないと嫌だ」というのはエゴではないでしょうか。誰もおしつけることができない今だからこそ、「ドライバーのモラル」ということを考えてみていただきたいものです。

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